概況炎上93件、約31%増(前年同月比)
5月のネット炎上件数は前年同月比31%増の93件となりました。炎上の発生主体として多かったのは、一般人が35%と最も多く、企業(23%)、政治家(11%)と続きました。また、熊本震災の報道に対する批判などが増加していることから、マスコミの炎上が9%と、テレビ番組の内容が原因で炎上するケースが増加しました。
TOPIC公務員の女性が停職中に蟹を食べたなど旅行中の様子をFacebookに投稿し炎上
副業が発覚して停職処分となった公務員の女性が停職中に「ママ友と海鮮ざんまい」など旅行先で食べたものの写真等を自身のFacebookに投稿したところ、「停職中なのに不謹慎だ」などと住民らから批判が寄せられたのを受け、懲戒免職処分となりました。
解説
この炎上には議論型炎上の側面があります。議論型炎上とは、炎上のもとになった内容に対する意見がインターネット上で分かれることでさらに炎上が過熱するタイプのものです。批判する人・擁護する人に分かれる内容は、誰が見ても批判される単純な内容よりも激しく炎上、長期化する傾向があります。今回のケースの場合、停職中に遊んでいることが「不謹慎」だとして批判する声も大きかったものの、一方で「懲戒免職は不当」「停職中であって自宅軟禁ではない」などと対抗する声も大きかったため、両社が対立して盛り上がる形で炎上が膨れ上がりました。
監修清澤 秀彰(ソーシャルリスクアナリスト)
東京大学法学部卒業後、株式会社エルテスに入社。予防ソリューショングループで数多くの案件のリスク分析を行う。特に炎上案件の分析を得意とする。
炎上月次速報レポートについて
炎上月次速報レポートは、リスクに特化したビッグデータ分析を得意とする当社が、前月のネット炎上件数を独自に算出し発表するマンスリーレポートです。本レポートを毎月公開していく事で、企業や社会が抱えるデジタルリスクへの意識喚起を行ってまいります。
- ネット炎上
- ツイッターで50回以上のリツイートがされ、特定のまとめサイトにまとめられたものから、当社が“炎上”としたもの