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我が子のようなIRIの成長と、新たなポジションへの大望


目次[非表示]

  1. 1.暗闇の中、正解を探し続けた一年半
  2. 2.評価すべきは、目標を持って取り組む姿勢
  3. 3.「点」のサービスから、「面」で対応できる企業へ


エルテスグループで働く仲間は何を考え、何にやりがいを感じているのか――。
従業員個人にフォーカスを当て、これまでの経験や働き方、大切にしている価値観などをインタビューする連載企画です。エルテスで働く「人」を通して、エルテスグループの魅力への理解をより深めていただけたら…。
第二弾は、株式会社エルテスで執行役員を務める川下巧さんです。


暗闇の中、正解を探し続けた一年半

――自己紹介と、業務内容の説明をお願いいたします。

川下 2015年に新卒で入社し、Internal Risk Intelligence(内部脅威検知サービス、以下「IRI」)(※1)の提供責任者、役職としては執行役員とリスクインテリジェンス部部長を兼任しています。業務内容は部全体の運営やサービス戦略立案、業務プロセスの最適化、組織マネジメントが中心となります。
入社当初は現在のシステムサービスグループに当たる部署に配属されましたが、1年目に新規事業部(現:リスクインテリジェンス部)に抜擢され異動になりました。


――就職時にエルテスに入社を決めた理由を聞かせていただけますでしょうか?

川下 大学ではプログラミングの学科に所属していたこともあり、その学びの内容が活かせる業界や、アパレル業界を中心に就職活動をしていました。ただ、アパレル業界は販売員を希望していたのですが、行きたいブランドだと年収が低かったので条件面で諦めました。

エルテスに決めた理由は人に魅力を感じたからです。当時は未上場で、今ほど表立って情報も出回っていない中、直接会った社員の方々のインパクトがどの企業よりも強かったです。一次面接でパッションを感じる方がいて、そうかと思えば二次面接はインテリジェンスを感じる方で、色んな人がいるなと思いまた。また、内定前に懇親会や昼食会に呼んでいただいて何度か社員の方々と話す機会があり、色々な考え方やビジョンを持った人達が、当時は上場という一つの目標に向けて動いていて楽しそうだなと思い、入社を決めました。

――川下さんといえば、エルテスの主要サービスIRIの開発者(※2)という印象です。入社当時から同事業に携わっていたのでしょうか?

川下 そうです。私が入社した当時のエルテスは、会社として上場に向け新規事業をやっていこう、というステップでした。「リスクを未然に防ぐ」というアイデアが先行したわけではなく、「チャンスのある市場で新規事業にチャレンジ」からのスタートです。「3,000万円の予算をつけるから、初年度で3,000万円の売り上げをたてる」が社長からの最初の指示でした。新入社員にはヘビーな環境ですよね。ただ、その頃のエルテスは上場に向けて新規事業を次々と立ち上げ、挑戦しているフェーズだったので、その状況にも見慣れてはいました。何かしなければ明日には自分の仕事がなくなるかもしれない、という一種崖っぷちな状況です。
脆弱性診断や、モニタリングの派生形など色々なサービスを試行錯誤しました。期間としては一年半ほどですが、何が正解か分からない暗闇の中、道を切り開いていくのは大変でした。仮説を立て、サービスとして試作して、既存の得意先に提案し反応を見る、その繰り返しです。

最終的にIRIの開発に至ったのは、SNSモニタリングサービスを提供する中で、従業員が機密情報をSNS上にアップして、そこから情報が漏洩したり、炎上したりしてしまう事案があり、潜在的なリスクを検知して未然に防ぐことはできないか、という着想を得たことがきっかけです。

――コロナ禍で働き方が多様化したことにより、サービスの需要は大きく伸びています。それ以前は苦しい時期もあったのでしょうか?

川下 ずっと苦戦はしていました。そもそもログや、分析したデータを貯めている企業が少なかったですし、内部不正となると従業員を疑うことになり、性善説的な考え方の日本企業にはなかなか浸透しませんでした。
最初のうちは自ら営業活動もしていました。サービスを立ち上げた当初はそもそも内部不正の事案自体が一般的ではなく、内部不正対策にしっかりと投資している企業は稀有な存在でした。そのため、情報漏洩の被害にあい、リスクを正しく認識されている企業様を中心に地道な提案活動を行い、現場の皆様の負担を軽減できるサービスとして導入を検討いただくというケースが多かったです。


 
そうした背景もあり、大企業に導入いただくまでに事業を大きくできた、という意味で今では達成感を感じています。また、情報漏洩など大きなニュースを目にする度に、我々のサービスが重大な情報漏洩を未然に防いでいるという社会意義も感じ、嬉しく思っています。エルテスで働き続けている理由も、開発から携わったIRIに対する愛着も含めて、関わっている事業が好きだから、愛しているから、の一言に尽きます。

評価すべきは、目標を持って取り組む姿勢

――ここからはマネジメントについてお伺いしていきたいと思います。まず、今の役職に就いた経緯や、普段のマネジメントで気を付けていることがあれば教えてください。

川下 元々2人で始まった新規事業開発部に人が入るにつれ、メンバーからマネージャーになり、部長になり…。今の役職には気付いたら就いていた、という感覚です。
5年ほど前に初めて部長に就任しましたが、自分自身がマネジメントを体系的に学ぶ機会に恵まれていなかったので、パートナー企業で外部不正のセキュリティサービスを扱う企業の上役に頭を下げ、教えていただきました。

人との接し方は常に気を付けていますが、マネジメント方法は人の数だけあるので、絶対的な正解はないと思います。答えを教えすぎてもその人が成長しないですし、かといって悩ませ過ぎても業務全体の効率が上がらないので、塩梅が難しいです。今は見守るスタイルを意識していますが、もっといいアプローチがあるのではないかと日々考えています。急成長しているフェーズで、立ち上がりのスピード感が求められている今、もう少し寄り添ってみるなど、試行錯誤していきたいと考えています。

――IRIに新たに仲間を迎えるとしたら、理想像はどのような人でしょうか?

川下 セキュリティに興味を持っていて、これからスキルを高めていきたいという人です。それが「エルテスを踏み台にしてでも」という考え方でもいいと思います。重要なのは「自ら動いているか」ということ。そして、成長を常に意識して、何事に対しても吸収する意欲を持っているかということだと考えています。そのため、採用面接で「エルテスの課題は○○で、私が入社することによって解決できます」というような自分なりの仮説をたて、提案してくれる人がいたら「おっ」と思いますね。的外れだったとしても、自分で考えることが大切なのです。

学生時代においても、何でもいいので目標を持って、考えて動く経験が大切だと思います。例えばeスポーツでも、部活動でも、「全国制覇」など分かりやすい目標があると良いですね。ただ、私自身は目標に大小は無いと考えているので、どんなに些細なことが目標でもいいと思います。楽しい娯楽も多く、のらりくらりと過ごしてしまいがちな時代だからこそ、目標を持って取り組んでいる姿勢そのものが評価すべき対象だと考えます。
エルテスでも、自分で仕事を取りに行く、自分の意見を出す、自分から能動的に考える人が活躍していますし、出世していくのもそういう人だと思います。

「点」のサービスから、「面」で対応できる企業へ

――さきほど目標についてのお話がありましたが、最後にご自身の今の目標と、事業・会社の目標を教えていただけますでしょうか?

川下 日本を守っていけるセキュリティのプロフェッショナルになるため、CISO(Chief Information Security Officer、最高情報セキュリティ責任者)になりたいという目標があります。以前はセキュリティを意識している企業や金融業界が設置している役職でしたが、最近は政府の方針としても設置が推奨されています。エルテス内で同ポジションにつけたら日本有数のセキュリティスペシャリストですね。
 
IRIについては立ち上げから関わっているからこそ、自分の子どものように感じているので、早く成長させてエルテスに貢献したいという想いがあります。大企業への導入が進む今は、高品質が求められ、ミスを避けることが重要視されています。しかし、機能向上を目指す変化の過程では試行錯誤によるミスが増えがちになります。ただ、そこで慎重になりすぎるとライバルとの競争に後れを取ってしまう…。この三つの要素の良いバランスを模索しています。
また、ライバルの動向を踏まえた懸念もあります。一点目はデータを生成するプラットフォーマー自体が、自分たちでデータを分析する方向にシフトしつつあること。二点目はセキュリティ的に内部、外部の境界線が薄まりつつあることです。プラットフォーマーのサービスが強化されたり、内部外部どちらのセキュリティにも対応できる海外サービスが台頭したりする中で、先行者利益を大事にしつつも、常に新しい事にもチャレンジしていかなければならないと感じています。外部脅威対策のサービスを手掛ける企業との連携も、そうした環境下で戦っていく手法のひとつです。
 
これまでのエルテスが成長してこられたのは、その当時では誰もやっていないことをやってきたからです。風評被害対策、SNS炎上対策、IRIなど、「点」のサービスで市場を開拓してきましたが、これからは培った機能や能力を活かして、デジタルリスクマネジメントという自らが掲げる理想に沿って、幅広いリスクに「面」で対応できる企業になっていかなければいけない、エルテスとしてはそこを目指して頑張っています。

= = =

※1 「Internal Risk Intelligence(内部脅威検知サービス)」の詳細はこちら
※2 「アフターコロナに向け存在感を高める内部脅威検知。「Internal Risk Intelligence」の真髄とは。」の記事はこちら


プロフィール

川下 巧(Takumi Kawashita)
株式会社エルテス 執行役員
データインテリジェンス本部 リスクインテリジェンス部長


経済産業省認定資格 情報セキュリティスペシャリスト保有(現情報処理安全確保支援士)。新卒にてエルテスに入社し、Internal Risk Intelligenceサービスの立ち上げメンバーに選抜。内部不正のリスクマネジメント支援を多数の企業に対して行う。


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